投稿記事一覧 > 2013年10月08日
【POP広告】 メディアに登場!手書きPOPのPOPスター
【POP広告】 ユニバーサルサービスの概念を大切に!
~全てのお客さまにやさしいPOP広告(2~
前回では、「年齢や能力、障害にかかわりなく、すべてのお客様のためのPOP広告」(以下 ユニバーサルPOP)の【原則】ついて解説しました。今回は具体的に1つ実践方法をお話します。
◎ピクトグラム化(絵図記号化)
「ピクトグラム」というこの言葉を聞いたことがある人は少ないでしょう。しかし、「トイレのマーク」「非常口の表示」「禁煙サイン」というと、ほとんどの人が知っています。それだけ多くの人の視覚や頭の中の記憶としてその画像が残っているのです。
この「ピクトグラム」は「公共・一般施設」「商業施設」そして「交通施設」などで「安全性の確保」「禁止事項」や「注意事項」などわかりやすく表示している「絵図記号」のことです。他にもいろいろな呼び方をしますが、[画像1]はその一例です。
ところで「文字」と「絵図記号」の違いは何なのでしょうか?それは「脳」の認識部分の違いにあります。簡単にいうと、「文字=左脳」「絵図=右脳」で認識するということです。実は右脳で収集した情報は記憶として長期間、脳に収納されます。そのため、「ピクトグラム」は忘れにくく[画像1]のそれぞれを見たとき、収納されている記憶と一致し再認識され、さらに記憶力が高まるのです。
今回の結論をいうと、「ユニバーサルPOP」は「文字」で発信するのではなく、「絵図記号」で伝達することがポイントになります。メリットとしては、以下のような点が挙げられます。
【メリット】1.文字数の削減・文字の拡大
「絵図記号」は「文字」と比較すると何倍もの情報量があります。「文字」の使い方としては、それを補足する程度に抑えます。このメリットとしては「文字数の削減」なお且つそれによって「文字の拡大」が可能になります。
通常、文字の認識度は大きさに比例します。例えば、文字の高さが「1cm」の場合、認識限界距離は「1m」なのです。高さが「5cm」の場合は、「5m」が限界ということになります。文字の大きさが広告の「情報量」に比例するのです。この点を考えた場合、自店の「文字の大きさ」を再確認する必要があります。特に高齢者や障害を抱えている人にはこれ以上に「情報量」が不足してしまいます。
【メリット】2.一目でわかる
例えば、「天然物」と「養殖物(栽培物)」を「ピクトグラム化[画像3]」してPOP広告に表記します。このことを店舗でルール化するのです。最初はお客様に浸透するまで時間はかかりますが、習慣化することでわかりやすい「ユニバーサルPOP[画像4]」になります。
これを見て「天然物」という情報がパッと目に飛び込んできます。「文字」だけでは伝わりづらいことも、このような表記で変わることがこの例でわかります。
【メリット】3.好イメージ付け
最近「食品偽装」にまつわる問題が連日ニュースで取り上げられます。この「ピクトグラム化」するという意識を持つと、お客様が不安に思っているこの手の問題をかなり解消できます。その方法は「国旗」です。「国旗」をPOP広告に使用することで、お客様は「国旗」を判別する頭の中だけの作業になります。今までのように小さく、わかりづらい文字を探さなくても済む買場づくりはとても良いイメージ付けにつながります。
また、POP広告の国旗を頼りに購買行動をとることができ、例えば信頼できる「国旗」が増えることでお店の信頼度も相乗的に高まることが考えられます。
「ピクトグラム化=絵図記号化」することはまだまだ多くのメリットがあります。ぜひ、実践してください。
前回もお伝えしたとおり、「ユニバーサルサービス」の概念である「すべてのお客様」に対して「公平」という点では今回の「ピクトグラム化」は、視覚にハンディを抱えている人に対してはとても難しいことです。この場合、「点字」を併用するなど一歩ずつその課題を解決していくことが求められています。大切なことは、どれか要件をみたすことが重要なのです。