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【小説】もし日本の総理大臣がPOP広告を描いたら〔第1章〕10
〔第1章〕 高大は『繁盛店が必ずやっているPOP 最強のルール』と出会った
第2節―3)
【あらすじ】 高大は「繁盛店が必ずやっているPOP 最強のルール」を手に取り、それを開いた。そしてそこにあった一文に、くぎづけとなった。
〔一文〕お客さま視点のPOPをつくることが第一歩 (第1章 ポイント1)
しばらく高大はそのページにある図解に夢中になって見ていた。
―――お客さま?…
その姿を見ていたスタッフの彼女が笑顔でこう言った。
「その本、差し上げますか?先日のセミナーに社長とふたりで参加し、店にもう一冊あるので」
ついついお言葉に甘えそうになるところであったが、
「ありがとう。でもちゃんと本屋に買いに行きますから」と、我に返った。
「ちなみにこの商店街に本屋さんはありますか?」と、高大は尋ねた。
「3軒隣にあります。国道方向に。でも無いかもしれませんよ。小さな本屋さんですから…」と、彼女が教えてくれた。
別室にいたスタッフの人たちが高大に氣づいたらしく店主さんも含めみんな集まってきた。
「店主さんですか?」高大は年配の男性に声をかけた。
「そうです。まさかうちに来るとは…」店主さんは驚いていた。
「商店街に視察に来るとは聞いていましたが、うちに来てもこのとおりただの薬局ですから得るものなんてないでしょう」店主さんは頭をかきながら言った。
店主さんが考えていた以上に高大には得るものが大きかった。そのことに高大本人もまだ氣づいていなかった…
ここは創業87年、店主さんが三代目であることが分かった。
「素晴らしいスタッフの方ですね」高大が店主さんに伝えると
「何か失礼なことはなかったですか?」と、尋ねられたので
「失礼どころか、すごいものを見させて頂きました」と、高大は彼女が描いていたPOPを指さした。
「この子は描くことが好きなんです。店内のほとんどはこの子が描いているんですよ」と言いながら店内に貼ってあるPOPを示しながら説明してくれた。
「私がこうしたいあうしたいということを手描きPOPで表現してくれるからとても助かります。今ではこの子自身のモチベーションが高まっているのですごい戦力になってくれています。情報発信がこれまで以上に成果をあげていますし、そのうえ店内がとても明るくなりました。おかげさまでお客さまにも好評ですし、リピート客が増えました。スタッフみんなもこの子のPOPで楽しませてもらっています。うちには欠かせない人財です」店主さんは誇らしげに語った。
近くで聞いていた女性スタッフはとてもうれしそうであった。
高大はますますPOPのことが氣になりはじめていた。
【予告】 POP広告に興味を抱き始めた高大と、その威力を語る店主。
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