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キャッチコピーを超える「1行コミュニケーション」 いわゆる「いちコミ™」 (5)
次のケースを設定します。
a 商品
b メニュー
c 営業パーソン
この設定に基づいてこの後、展開していきます。
1)誰とコミュニケーションする1行なのか?
その存在が伝えたい対象者を明確にします。
存在が企業や事業体、商品、個人であっても対象者の一人をイメージしながら1行でコミュニケーションします。
抽象的なイメージでは失敗します。
より具体的に実在するその人の顔と名前が浮かぶことが重要です。
例えば!
a 商品
「忙しい主婦」 → 「平日17時まで働いている◇◇丁目の4人家族の○○奥さん」
b メニュー
「嫌いなものを克服したい人」 → 「トマト嫌いな◇◇小学校の○○君」
c 営業パーソン
「人事部の課長」 → 「◇◇社人事部採用課、電話の声が高い○○課長」
伝えたい対象者を漠然とイメージすると、誰一人にも伝わらない1行になります。
多くの人に伝えるには、ひとりに伝わる1行でコミュニケーション「いちコミ™」することが決め手です。
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【小説】もし日本の総理大臣がPOP広告を描いたら〔第1章〕第1節-6)
〔第1章〕 高大は『繁盛店が必ずやっているPOP 最強のルール』と出会った
第1節―6)
連日、高大は商店街の視察を続けていた。
この日は、空き店舗が目立つ寂れた商店街であった。私鉄の駅を起点に形成されたそこは、日本にある商店街の代表例と言える環境であった。20年前に近隣に大型店が出店し、そのときから商店街に空き店舗が1店2店と増え始めた。現在の商店街組合員数は20年前と比較すると3割減となっていた。
「こんにちは!」高大は食料品店を訪問した。最初に応対してくれた男性が「こんにちは…」と、前日のお店同様、やはりなぜ総理が来るのだろうと不思議そうであった。
視察の主旨を伝え、その男性が店主の息子さんであることと、創業45年でお父さんの店主さんが二代目だとわかった。店主さんは遅い昼食の時間だったようで、息子さんはお店の奥にいる店主さんを呼びに行ってくれた。再び主旨を伝え、3つの質問に応えてくれた。
「一つ目ですが、お店で代々受け継がれていることは何ですか?」
「受け継いでいることですか? ………これといってないかな。当たり前だけどここの土地と建物ぐらいかなぁ、それと借金も。うちから学べることなんかないよ」店主は恐縮しながらこたえた。
「二つ目ですが、お店で習慣にしていることは何ですか?」
「習慣?そんなのないねぇー。毎晩、お酒を飲むくらいかな」
昨日のお店とは明らかに返ってくる反応が異なっていた。しかし、これがほとんどのお店の現実であったのだ。
「最後の三つ目です。ご商売を通じて未来に残したいことは何ですか?」
「残せるものなんてないねぇ… 」
すると店主さんが続けて次のように打ち明けた。
「私の代でこの商売を閉じようと考えています」
「えっ!」高大はとても驚いた。
数日前から開始した視察であるが、これまで数店で同じようなことを打ち明けられていたのであった。昨日の履物屋さんが特異な例であった。繁盛店どころではない。現状を維持していけるお店に出会う確率さえ低かった。
「近隣に大型店が出店してから売上げが激減です。よくここまでもったというのが正直なところです」
「三代目がいるじゃないですか!」
「息子にはもう伝えています。何か良い仕事があったらそっちに行けと」
高大は最初に応対してくれた誠実そうな三代目と話をしたくなり店主さんにお願いをした。高大は店の奥のほうへ入りバックヤードにいた三代目に話しかけた。
【予告】 店主の息子である三代目の思いとは…
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【小説】もし日本の総理大臣がPOP広告を描いたら〔第1章〕第1節-5)
〔第1章〕 高大は『繁盛店が必ずやっているPOP 最強のルール』と出会った
第1節―5)
「こんにちは!」
高大は商店街の視察をはじめていた。ここは東京下町にある老舗が多い商店街であった。
最初に訪れたのは創業153年の履物屋であった。店頭のショーウインドーには目に鮮やかな色の履物がずらりと並んでいた。
「いらっしゃいませ」と、ここの五代目店主が応対してくれた。
「何かあったのですか?」五代目は不思議そうに高大に尋ねた。
それもそうだ。突然、総理大臣がお店に来るなんてことは考えられないことだった。
「少しお時間頂けますか?」高大は視察の主旨を説明しはじめた。
「伺ったのは従来のように店主さんはじめ国民の皆さんからご要望をお聞きするためではありません。皆さんから学びにそして何かを感じ〝日本の景氣回復〟に生かすためにお伺いしたのです」
高大は自分の思いを語り店主の了解を得ることができた。
そして早速、準備していた3つの質問をした。
「一つ目ですが、お店で代々受け継がれていることは何ですか?」
「家訓のようなものですが、『身なりは足元から』ですね」
履物屋さんらしい家訓であった。〝オシャレは足元から〟はこのお店の家訓が始まりであった。
「二つ目ですが、お店で習慣にしていることは何ですか?」
「習慣というか儀式みたいなことですが、鏡を磨くことです」
店主はお店の床にある小さな鏡を指さしてこたえた。
「これはお客さまが履物をはいたときに見る鏡です。履物専用の」
「靴屋さんで見たことがあります。これを磨くのですね」
「床面に近いのでホコリがつきやすいのです。履物の見映えに関わりますので毎日きれいに磨きます。それ以上に私たちの心の垢が落とされるようで氣持ちが良いのです」
数日前から視察を開始していたが、参考になる回答を得たのはこのお店が初めてであった。高大はこの時点でようやく視察の判断に誤りがなかったことに安堵していた。反対を押し切って、賛同者もいない中、閣僚らを納得させる素材が少しでも多く欲しかったのだ。
「最後の三つ目です。ご商売を通じて未来に残したいことは何ですか?」
「日本の履物はいつまでも使い続けられるところに価値があります。紐が切れたらその部分を取り換え、底が減ったら補修することができます。良いものをいつまでも長く使うという精神が育ちます。商売を通じてその精神を残したいです。もちろん履いて粋であり、置いてあるだけで美しさを感じます。さらに脱いだ後、揃えて置きたくなる心の調整にもつながるのです」
「リユース、リデュース、リサイクルの推進活動をある省庁では展開していますが、履物の世界では当たり前のことなのですね」
「履物だけではないと思います。受け継がれている日本の職人技術はすべて未来に必要とされる技術を超えた重要な考え方ではないでしょうか」
高大は古いと思っていたことが実は最先端なのかもしれないと感じた。そして官邸にいても決して得られない情報であり、本来望んでいたことであった。
【予告】 連日、高大は商店街の視察を続けていた。
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【小説】もし日本の総理大臣がPOP広告を描いたら〔第1章〕第1節-4)
〔第1章〕 高大は『繁盛店が必ずやっているPOP 最強のルール』と出会った
第1節―4)
友人から理解や協力を得られなかった高大だがへこたれはしなかった。それには慣れていたからだ。
誰にも相手にされないからこそ、逆にやりたいことができるというメリットもあった。高大はこちらを選んだのだ。
それに、高大には全く何の味方もないわけではなかった。この頃までに、彼は一つの強力な味方を得ていた。
そして、覚悟も決めていた。次のことをクリアしなければ、ちょうど1年後の衆議院議員総選挙を前に総理大臣を引退すると!
1.GDPを成長させ税収アップ、国債発行額の減少
2.世界へ発信力を磨く
3.所属している党を壊滅させる!
3については、もっと深い驚愕の使命感にあふれていた。※このことについてはいづれ触れる。
高大は1年たってようやく自分のやるべきことに時間を使えるすべを身につけていた。
閣僚たちや友人には反対されたが、繁盛店から学ぶことを優先することにした。
そして即実行に移していたのだ。具体的には商店街を視察することだった。
商店街なら繁盛店から学ぶこと、そのうえ国民の生活を肌で感じることができ一石二鳥だと考えたからだ。
商店街をただ視察するだけでは何も意味がないので、高大は次の3つの質問項目を準備していた。
① 過去から学ぶ「代々受け継がれていることは何か?」
② 現在から学ぶ「お店で習慣にしていることは何か?」
③ 未来から学ぶ「商売を通じて未来に残したいことは何か?」
【予告】 高大は東京下町の老舗が多い商店街から、すでに視察を開始していた!
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キャッチコピーを超える「1行コミュニケーション」 いわゆる「いちコミ™」 (4)
◎ ココが違う(1)!1行コミュニケーション(いちコミ™)を活かさない存在、活かす存在
1行コミュニケーションに欠かせないことがあります。
それは!
目標設定
通常は目的を明確にしてから「目標設定」を行います。
しかし、1行コミュニケーションは、まず具体的な目標設定が重要です。
その後、「何のために」という目的を明確にします。
それでは目標設定に必要な3点を開示します。
1)誰とコミュニケーションする1行なのか?
2)何人とコミュニケーションする1行なのか?
3)いつまでコミュニケーションする1行なのか?
この3点を明確に設定することが、「いちコミ™」(1行コミュニケーション)の精度を高めるのです。
〔続く…〕 キャッチコピーを超える「1行コミュニケーション」 いわゆる「いちコミ™」 (5)へ
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