POPちゃんねる

働くPOPで日本を元気に!
さぁ、朝3時33分起きの「POPスター」の出番です。2012年3月に出版した著書「繁盛店が必ずやっているPOP 最強のルール」(ナツメ社)はすでに第5刷!秘伝の「働くPOP」を地域や企業、個人へ伝授。年間150回を超えるセミナー活動は口コミで拡大中!「POPで日本の景氣回復!」を本氣で志します!

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沼澤 拓也(ぬまざわ たくや) 沼澤 拓也(ぬまざわ たくや)

プロフィール

  • POP学 創始者
  • POP広告検定 技能審査専門委員
  • 大学非常勤講師
  • チームPOPジャパン™ 主宰
  • POP甲子園 審査委員長
  • 株式会社ピーオーピーリジン 代表取締役

等々、詳しいプロフィールは
オフィシャルサイトに掲載中です。

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【小説】もし日本の総理大臣がPOP広告を描いたら〔第4章〕7

2014.10.05

〔第4章〕 「高大は自らPOP広告クリエイターになろうとした」

第3節―2)

 【あらすじ】 学科試験よりも、実技試験が難関であった。

 

 

高大にとって立ちはだかる壁は実技試験であった。制限時間160分(2時間40分)、7題の制作が必須であった。実技も60点以上を必要とし、学科・実技それぞれ60点以上で合格であった。

実技試験とは〝手書きによるPOP広告作成〟が要件であった。それにはまず、使用する道具、特にマーカーの使い方を知らなければならなかったが、以前、閣僚懇談会の前に閣僚らに披露するために練習した経験があったため、高大は少し自信があった。

しかし、それはすぐに打ちのめされた。

 

問題1の(1)は次のような設問であった。

◎黒のフエルトペン(マーカー)を使用し、枠の上の文字を枠内に角ゴシック風の書体で書きなさい。

 

そこには漢字が8字、数字が5字、出題されていた。漢字はそれぞれ1字につき縦6cm×横6cm、数字はそれぞれ1字につき縦5cm×横5cmの枠が設定され、そこからはみ出さないように主に角ペン(約5mm幅)で作成するのだ。

(注:角ゴシック風の書体にできれば丸ペン使用も可)

 

問題1の(2)は次のような設問であった。

◎黒のフエルトペン(マーカー)を使用し、枠の上の文字を枠内に角ゴシック風の書体で書きなさい。

 

今度はカタカナが10字、ひらがなが5字、アルファベットが5字であった。3種類とも縦5cm×横5cmの枠が設定され、同じように主に角ペンで作成するのだ。

 

高大は必死になって角ペンの練習を繰り返した。通信教育のワークブックには縦線、横線、斜線、曲線、円を書き方が明記されていた。それを参考にワークブックに書き込む枠がなくなるくらいひたすら書き続けた。自由に描くのとは違い、与えられた枠内におさめる難しさを感じていた。

 

問題2は次のような設問であった。

◎黒のフエルトペン(マーカー)を使用し、枠の上の文字を枠内に丸ゴシック風の書体で書きなさい。

 

丸ペンを使用する問題であった。10~16文字程度の文章が2章あり、1章は縦2cm×横2cm、もう1章は縦1.5cm×横1.5cmの枠が文字の数だけ設定されていた。

 

この問題は丸ペンの使い方と設定されている枠の大きさに応じたマーカーの選別を間違わなければ簡単に乗り越えられるレベルであった。これには時間を最小限に抑え、他の問題の練習に充てることにした。

 

問題3は次のような設問であった。

◎フエルトペン(マーカー)を使用し、下記①~④の語句から2点を選び、それぞれ異なる種類の装飾風文字で枠内に書きなさい。2点ともすべて黒一色のみ使用すること。

 

指定された色に注意しながら、丸ペン、角ペンを自由に使用できる問題であった。横長熟語を縦5cm×横25cmの枠に作成するのだ。

 

ここから本来のPOP広告らしい創作性あふれる問題であった。例の本に記されてある次のポイントを参考にした。

 

―――――――――――――――――

タイトル文字を目立たせる3つのテクニック

 

POPのタイトル文字をより目立たせ、お客さまの注目度を高める3つの方法があります。影付き文字、ふちどり文字、袋文字の基本的な描き方を練習してみましょう(p104)

―――――――――――――――――

 

自分のセンスの無さに最初はあきれるほどであったが、コツさえ掴めばそれは自信へと変化していた。自らいろいろな装飾文字を発想するまでセンス?いやモチベーションが高まっていた。正直、問題1(1)・(2)・問題2は好きではなかった。なぜなら、型にはめられる感覚があったからだ。高大の性格からしてこれまでにない斬新さを貫くところがらしさであったため、この問題は高大に適していた。

もともと高大はPOPのクリエイティブさに魅了されたのだ。この国を発展させるのは政治家ではなく、クリエイターという思いがあったからだ。しかし、検定ということから評価基準も大切なことは十分理解していた。

 

【予告】 引き続き、高大にとっては学科試験よりも、実技試験が難関であった。

【問題41】 POPスター認定「働くPOP」検定 対策問題

2014.10.04

下記の( a )の中に適当と思わる語句を挿入する問題です。

 

【問題41】 お客さまの( a )を得るには、商品の欠点、スタッフの悩み、店の弱点などを包み隠さずに公開することが大切です。即購入に至らなくても、店の( a )を高めることが、繁盛店への近道なのです。

 

解答は、次回【問題42】に記載します。

前回【問題40】の解答  … 教える
  ※「繁盛店が必ずやっているPOP 最強のルール」p203参照

【小説】もし日本の総理大臣がPOP広告を描いたら〔第4章〕6

2014.09.28

〔第4章〕 「高大は自らPOP広告クリエイターになろうとした」

第3節―1)

 【あらすじ】 来年の2月の『POP広告クリエイター技能審査試験』合格に向けて、高大は行動を起こした。

 

 

試験は毎年2月と8月に開催されていた。
来年の2月の『POP広告クリエイター技能審査試験』合格に向けて行動を起こした。公務に差し支えないよう試験主催の(一社)公開経営指導協会の通信教育を申込み、休日はこの勉強に費やした。

試験ガイドの概要には〝店舗およびサービス機関におけるPOP広告を販売促進ツール、コミュニケーションツールとして捉え、単なるレタリング技術のみではなく、幅広いPOP広告作成能力を審査するものとします〟と明記されていた。

学科試験は簡単そうであった。制限時間30分、正誤式で50問(1問2点)出題され60点以上の正解率で良いのだ。POP広告の種類や役割、作成の知識、使用する用具について問われるのだ。そして、POP広告を学ぶには販売促進全般の知識を必要とした。マスメディアであるテレビ・新聞・雑誌・ラジオや補完メディアであるチラシ・DMなど、そして近年はインターネットに関する出題も傾向として見られた。普段からマスメディアに取り上げられる立場にある高大にとって、POP検定対策で始めた勉強がメディアを理解できる機会となっていた(笑)

例えば、次のような普段使える問題もあった。

◎SNSはソーシャル・ネットワーキング・サービスの略で、インターネット上でユー

ザー同士がコミュニケーションできる会員制サービスです。

◎DMは特定対象者への訴求効果があり、チラシは広範囲の集客に有効なツールと言え

ます。

◎チラシを作成する場合には、商品を多く総合的に並べるタイプよりも、テーマや商品

を絞り込んだ方が、訴える力は強まります。

◎PRとは広告のように見なされますが、本来は一般消費者また社員などに対して、企

業方針や企業内容を示し、理解と協力を求める活動をいいます。

◎プル戦略とは、広告やセールスプロモーションにより直接消費者に働きかけて需要を

発生させ、自社商品ブランドのマーケットシェアの向上を実現し、購入させようとす

る戦略のことです。

 

POPらしい問題としては、

◎POP広告のPOPとは、Point of purchase(advertising)の頭文字をとったもので、購買時点(広告)という意味です。

◎POP広告は、見やすさ、読みやすさが大切なため、できるだけ紙面一杯に描くことが重要で、余白(ホワイトスペース)などを取る必要はありません。

◎POP広告のショーカードはもう一人の販売員として、商品説明や商品の推奨などの役割を果たします。

◎マーカーの角ペンを上手に使うコツの一つには、先端のエッジ(端)を効果的に利用

します。

◎明朝体は、楷書体の運筆法を基盤に、自然の筆跡を様式化してうまれた、横線が太く縦線が細い特徴を持つ書体です。

 

法律に関する問題としては、

◎日本では『表現の自由』が保障されているので、POP広告のコピーも虚偽でなければあいまいな表現なども、自由に表現することができます。

◎メーカーの商品政策ばかりでなく、小売店にあってもPL法を考慮したPOP広告政策は大切です。

◎日本ではJAS法により、一般消費者向けに販売される全ての食品について品質表示が義務づけられており、特に生鮮食品については原産地の表示が必要です。

◎景品表示法とは、独占禁止法の特例法で、競争を公正なものにし、不当表示や過大な

景品類の提供による不当な顧客誘引を禁じている法律で、消費者の利益を保護するも

のです。

◎著作権とは著作者が著作物に対して持つ権利で、文章、曲、歌詞、絵画、写真などすべて著作権の対象です。POP広告作成の際にも、著作権を考慮することが大切です。

 

店舗関連の問題としては、

◎ゴールデンスペースとは、人間の視点の高さとの関係で最も見やすく、手の届く範囲で最もさわりやすい高さの空間をいいます。

◎ダウンライトとは、下方向から上に向けて照らすもので、ある部分をクローズアップさせる時に効果的です。

◎情報バリアフリーの視点から考えると、文字の大きさや色彩に配慮したPOP広告も必要となってきます。

◎色の3原色は、赤紫(マゼンダ)・緑みの青(シアン)・黒(ブラック)です。

◎コンドラの両端のゴンドラエンドには「重点商品」を陳列するより、「定番商品」を陳列したほうが売上げが伸びます。

 

こんな出題も過去にはあった。

◎「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」のドラッカーとは、経営学者の第一人者として高名なピーター・ドラッカーのことである。

 

(解答は巻末に掲載)

 

近年は、販売促進の範疇も拡大しユニバーサルサービスの視点も取り入れた出題となっていた。意外と幅広いことを知ることができ学習意欲が増大していた。

――― POP広告クリエイターは、単にPOPが描ける人たちではないのかぁ…。ほんといろんなことを学んでいるんだ。それが5万人以上もこの国に存在している。みんなに活躍してもらわない手はない!

勉強しながらあらためて感じていた。

 

【予告】 学科試験よりも、実技試験が難関であった。

【問題40】 POPスター認定「働くPOP」検定 対策問題

2014.09.27

下記の(   )の3つの中から適当と思わる語句を選ぶ問題です。

 

【問題40】 POPをつくる経験を積んだら、次は、POPのつくり方を( ①知る ②見せる ③教える )機会をもつようにしましょう。

 

解答は、次回【問題41】に記載します。

前回【問題39】の解答  … 表示物
  ※「繁盛店が必ずやっているPOP 最強のルール」p166参照

【小説】もし日本の総理大臣がPOP広告を描いたら〔第4章〕5

2014.09.21

〔第4章〕 「高大は自らPOP広告クリエイターになろうとした」

第2節―3)

 【あらすじ】 幹事長の伊藤との会談はつづく…

 

 

「ひとつお聞きします。そこまでしてなぜPOP広告にこだわるのですか?」

伊藤はあの目を見たときからすでに本氣を感じていた。しかし、なぜPOP広告なのか?POP広告に何ができるのか?POP広告じゃなければならないのか?このことをしっかり受け止めたかったのだ。

「笑顔を創造することができるからです。自分が尊敬する政治家に教わったのです。その人は〝政治にしかできないことで笑顔を増やしたい〟と話してくれたのです。そして最近、この国から笑顔が減っていることを憂いていたのです」

「………」伊藤はハッと黙り込んでしまった。

続けて例の本に記されていることを高大は示した。

 

――――――――――――――――――――

POPのその先に笑顔があるか!

 

●笑顔を想像

現代は人間の気持ちが沈みがちです。雇用環境や景気悪化、その他不安な事態など暗い出来事が多いからです。その中で商売を継続し、繁盛させることは大変かもしれません。これまでの延長線上で商売を捉えていると、市場は狭まる一方です。商品を販売することが商売だと考えている店では、その傾向がより顕著です。

今は販売のその先にあるシーンを考える時代であり、そこに手を抜かない店が成長します。最も優先するべきなのは、お客さまの笑顔のために働くことです。何より笑顔は連鎖します。商売を通じて笑顔を提供することができれば、苦難な現代の商売であっても1人の笑顔がまた1人の笑顔を連れて来店してくれます。笑顔にさせてくれる店には人が集まります。

ここからが重要です。POPを制作する心構えとして、商品を購入してくれるお客さまの笑顔を想像して描きましょう。商売の原点に返って、お客さまの笑顔をイメージしながらPOPづくりを楽しんでください。

 

●笑顔を創造

売上も大切ですが、お客さまのストレスを取りのぞき、笑顔を提供することに商売の価値を見出す。ここに焦点をあてたいものです。

笑顔を創造することを知っているPOP広告クリエイターが活躍するシーンが増えると、その先に「日本の景気回復」が現実味を帯びてきます。(p190)

――――――――――――――――――――

 

伊藤は本に記されていることに共感した。特に〝最も優先するべきなのは、お客さまの笑顔のために働くことです。〟というところであった。まさに彼女の信条であった。

伊藤は高大の最強の理解者になろうと決心した。高大の目指す政治、そしてPOP広告を駆使することで伊藤自身が目指す政治も成し遂げられることを確信できたのだ。

「総理!POP検定の健闘をお祈りしております」

このメッセージは伊藤が納得したことの現れであった。

高大と伊藤は両手でガッチリ握手をした。

そして会議室をあとにしようとしたとき、伊藤が氣になることを口にした。

「厚労大臣の兼行には氣をつけてください!彼女はとても頭がきれます。味方にしておきたいタイプで決して敵にはしたくない。政治家というよりは官僚のような存在です。お願いしたことはテキパキとこなします。まったくミスもない。ただ彼女は本音を語らない。何より彼女の嫌いなものは…」

「嫌いなものは?」

「……… 〝笑顔〟です」

POPでつながることができる兼行とも伊藤同様、志を共にできると感じていたためとても意外であった。しかし、確かにこれまで兼行の〝笑顔〟を見たことはなかった。

「笑顔が嫌い…」

高大がポツリと口に出すと、伊藤は静かにうなずいた。

 

【予告】 来年の2月の『POP広告クリエイター技能審査試験』合格に向けて、高大は行動を起こした。